「歳をとると歯が抜けるのは仕方がない」と思いがちですが、実は歯が抜ける原因のほとんどは、「歯周病」という病気によるものです。
日本人の約50%が歯周病で歯を失っています。
虫歯とならんで歯を失う大きな原因の歯周病とは、どのような病気なのでしょうか?
歯周病とは、プラーク(歯垢)や歯石などの原因から歯周組織が破壊されてしまう病気の総称です。
歯周病の早い段階で、歯肉だけ炎症を起こしている状態を「歯肉炎」、さらに悪化して歯槽骨(歯の土台)まで破壊された状態を「歯周炎(歯槽膿 漏)」といいます。
健康な状態
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歯肉炎
炎症が起こっている状態。
歯肉溝にプラークがたまり、歯肉が腫れ、歯磨きやちょっとした刺激でも出血しやすくなる。
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初期歯周炎(軽度)
歯肉の炎症が進み、歯と歯肉の間に「歯周ポケット」と呼ばれる深い溝ができる。歯槽骨の破壊も始まり、水などがしみるようになる。
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中期歯周炎(中程度)
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末期歯周炎(重度)
歯槽骨がほとんどなく、歯根が露出。歯肉が腫れて痛み、歯がグラグラになって、最後には抜けてしまう。
次の項目に、一つでもあてはまる時は注意が必要です。
歯周病は「静かなる病気」と呼ばれるほど自覚症状がほとんど感じられない病気で、気づいた時には、歯槽骨がボロボロになり、重傷になってい るケースも少なくありません。
そうなってしまえば、まともに食事すらできなくなってしまいます。
歯周病を予防するには、早期発見・早期治療が大切です。
少なくとも、半年に一度受診されることをお勧め致します。